非正規収入と介護の費用

ベーシックインカムが欲しいなと思う今日この頃。

親は自宅生活を希望した。

仕事を一度やめてしまうと社会復帰が本当に難しい。ケアマネは今ならたくさん求人があるからいいだろうと楽観的だが、非正規ならたくさんあるが、一定の生活の出来る位お金稼ぎできる求人があるかといえばほとんどない。

介護保険で使うにしても非正規が一人で自宅介護しながら生活を支えられるかというと無理だ。計算をしてみる。

 

この地域だとパートかバイトが時給820円から890円。
一日8時間で6560円~7120円。

ケアマネが言うショートステイが一日8000円で一泊二日で16000円

 

つまり非正規で介護保険の一泊二日のショートステイを頼むと1760円~2880円赤字になる計算だ。私がバイトで親を施設に預けた場合、働いた分の給料以上の利用料の請求書がくる。

 

またショートステイなので数日から三か月で自宅へ帰ってくる。自宅に帰ってくると介護は私だ。自宅に帰ってこられると私は仕事に行けない。
本人にずっと施設へ入ってもらい私がずっと会社務めするか、あるいは自宅で介護しながら短時間アルバイトに行き親の年金と合算するか、くらいになる。

 

短時間バイトだと
820円×6時間(休憩一時間入れると7時間) 4920円 通勤費無
ヘルパー1時間+デイ6時間+ヘルパー30分 3200円 食事込み

 

と一日2000円ほどプラスになるが、実際バイトに行ってみるとこれ以外にも余計な支出があった。それはいったん外出すると理容美容院、仕事用の靴や被服費用など外出用の出費がかさんだ。デイへ行くと親の下着を含む衣類やタオルなど新調することになり費用がかかった。人目があるのでボロを着ていけないというのだ。
また短時間バイトだと遠方へ行くわけにいかない。近場でないとヘルパーの利用料が余計にかかる。
思ったより相殺されてしまう。

 

そうすると自宅介護は私が介護士を自宅でやるようなものだから、施設に預かってもらうか自分で介護するかどちらが出費が少ないかと比較することになる。もちろんずっと施設に入ってもらい自分が正社員などの待遇の良いところへ入ればいいと思われるだろうが、歳が来ていると正社員などほぼ無理だ。若い人でも非正規の人が大勢苦労しているのだ。

 

結論

ショートステイはバイトでは利用できない。


デイ+ヘルパーはバイトだとほぼ相殺状態。

 

外出による心理的効果を除くと費用面で足が出る。キビシイ

本人はというと、「施設などまっぴらごめん。自分を追い出すつもりか」とののしり始める。「この家は自分が建てたのだ、お前が出ていけ。」帰って来いと言うから帰ってくれば今度は出て行けと言う。

 

それでも死ぬなら自宅がいいという。

さすがにこれでは施設に強引に入れられない。
とりあえず収入面はほかの方法を探る。

 

介護が始まった当初、あの時ケアマネがもうちょっと適切なプランや助言をしてくれていたら、と思う。ヘルパーもショートステイも提案に入ってなかった。提案があったのはレンタルとデイだけ。
在宅のケアマネの仕事ぶりを満足だと答えた利用者は30%と低いらしい。これはすごく納得した。

かつて町内の仕事だったお葬式

親からは様々な昔の話が聞ける。
ひとつは苦労話だ。田舎で葬式が出来たときの町内の仕事がある。
あまり縁起の良い話ではないので気味が悪かったら読まないほうがいい。

 

今は葬式業者がいて火葬場も大変きれいな施設だが昔はそうではなかった。
町内のなかで人が亡くなると町内で葬儀を執り行った。町内の中で亡くなった人のいる家から最も近い家々が葬儀のお茶くみや式場の運営をすると決まっていた。亡くなった家の隣を借りて控室にし、葬儀に参列する人達の為に女たちがお茶くみをする。普段使っている一般人の台所に数人の女性たちがわらわらと入ってきて茶碗を洗いお茶を沸かし参列者に持って運ぶ。当家の家ではおやじさんたちが座敷にあがり黒と白の幕を壁伝いに覆い式場をつくる。
そして、これとは別に一番大変な仕事が墓穴掘りだった。墓穴掘りは当家から最も遠い家々が行う。

当時、墓は土葬で墓地に埋葬するのだが、代々使われてきている地域の共同墓地では新しい場所に穴を掘るというのではなかった。木製の墓標が朽ちてしまったところに再度穴を掘って埋葬するのだ。そしてその墓穴掘りの仕事は和尚でも死者が出た当家でもない。先ほど言った当家から最も遠い地域にある家々の男衆が担当すると決まっていた。墓穴を掘るのは四人、もっとも辛くいやな仕事だった。あまりに嫌な仕事なので酒を飲んで墓穴を掘るのだ。

穴は大きさ1M×2M深さ約1M。四人は二人一組になり、先の組が場所を決めてスコップで掘る。ある程度は土だけだから良いが途中からはそうはいかない。掘り進むと以前の骨とか石とかが出てくる。ガンとスコップの先に当たって音がする。自分の足元もすぐ横の壁になったような土からも骨やら着物の端やら出てくる。自分の周りは骨だらけだ。骨も黒っぽい骨とか茶色っぽい骨とか出てくる。茶色のは糖の多い砂糖とか米とか沢山食べていた人の骨だとか言われる。骨も石も土と一緒に上へ放り上げてガツンガツンと掘り進む。そのうち髪の毛の長いのがスコップに巻きつきながらズルッと出てくると、もう気持ち悪くなってぞっとしてしまう。精神的に参ってしまい疲れてなくても「おーい交代」と言ってしまう。そして穴から出てため息をつき酒を飲む。気味が悪くて酒を飲まないとやっていられないそうだ。
業者とか学者とかではなくて一般の人が掘るのだから普通の感覚だろうと思う。そうして一メートルほど掘って前半の仕事は終わる。疲労困憊状態で共同墓地の端で休憩するのだ。葬儀が終わって棺を共同墓地の中央にある蓮の形をした石の上でくるくると三回ほど回し、先ほど掘られた穴に入れ新しい木の墓標を立てる。と今度は先ほど掘った時出た土(もちろん出た骨も合わせて)を上からかぶせて埋めていく作業をして終了する。遺族はその盛られた土の上に自分たちで拾い集めた河原の石を四角く並べて二、三段ほど積み上げる。なぜ河原の石かと言うと自然に帰るので人工物はなるべく使うなと町内で言われたそうだ。

墓はこの共同墓地のほかに石だけの墓も建てる。埋け墓と引き墓だと言われた。宗派や地域によるのだろうが結婚した当時、なぜ二つも作るのかと聞いたら遺体は墓標が無くなれば消えてしまうので石だけの墓を寺横に作るのだと。そしてお寺で管理するそういう決め事だと聞かされたそうだ。
そのお寺は地域町内のなかで費用を出し合い、寺院を建て掃除をしていた。戸籍管理も結婚式もしていた。今は町内会は解散したり、お寺も懐事情が大変な寺が多いらしいが、少し前は地域でなくてはならなかった。

わが親はこの墓穴掘りを結婚して半年のうちに7回、掘らされたらしい。

ポータブルトイレの細工

私は自宅で介護をしている。

介護レンタルベッドの横にはポータブルトイレを置いてある。パナソニックのシャワポット。やってはならぬと書かれているし自己責任だが日々大変なので細工してしまった。

このポータブルトイレは温水洗浄便座つきのもので、普通のトイレについているのとほぼ同じタイプだ。しかしポータブルなので給排水は補給タンクに水を入れなくてはならない。一度に使う量は大したことないしタンクは5,6Lある。一応取り外しができる。

これが大変でやりにくくて仕方ない。トイレを置くスペースの広いお宅はそうではないだろうが我が家は狭いので背面を壁に向けて置いたら、トイレ背面の給水タンクに手が届かなくなった。以前のシャワポットは給水タンクが背面上部にあったので上からヤカンで給水すれば良かったが新型は床近くにあるので同じ場所に設置したら給水に困ってしまった。もちろんポータブルなので移動できるが重いし面倒であまり動かしたくない。それに使用中水がなくなってしまう時があり、人が便座に座っていては動かすことも出来ないという事態が時々ある。それなのに給水の為にトイレ背面へ人が入らなくては水を入れられない。えらいことになったのだ。

トイレの前は使う本人と掃除の時にスペースが必要、側面は介助人が立つために必要だ。そして背面は水汲みのタンクがある。背面に回らないとタンクに手が届かない。 カタログで見て分かっていたが想像力が足りなかった。

そこで、大きめの12Lのレジャー用屋外給水タンクを側面に床置きして、それに灯油入れなどで使う乾電池式のポンプでポータブルトイレの背面のタンクに水を入れることを試みてみたが、電池ポンプの力が足りず水が組みあがらなかった。

次にやってみたのがトイレの側面にタンクを置いてタンクへのホースを延長してみた。ホームセンターでシリコンチューブを1M買い、本体のチューブにつないでシャワーが出来るかやってみた。本体のモーターの力が心配だったが上手くシャワーが出た。

そしてもう一つ。
両手に障害があるので付属リモコンをうまく持てずに落とすので、100円均一の小物用フックをリモコン本体に反対にして両面テープで取り付けた。
介護用の食器などにつけてある爪と似た役割をしてくれる爪をリモコンにも無いと持てないのだ。

ついでにリモコンの色塗りもした。NHKで一般の公衆トイレのリモコン特集で文字がみえない云々とやっていたがポータブルトイレも同じデザインなのだ。こんな小さな文字を印字されたって年寄には見えない。リモコンのボタンに油性マジックで色を塗った。水は青、止めるは赤、温風はピンク。パナさんは貧乏な年寄と暮らしたことが無い人ばかりなのだろうか。改造は良くないとはわかっているけど手を加えて使うしかないなと思った。使った後で返品など出来ないし。

モーター使用時に短時間使用とか主電源をなるべく切っているので今のところ事故はない。

古い地震の言い伝え

親父から聞いた話だ。
ひいおばあちゃんは10キロほど先の集落からお嫁に来た。
実家は豪族で「おひいさま」と呼ばれていた。嫁入り先は周りよりも小高い土地の家だった。


そこに濃尾地震が起きた。

ちょうど寝ていたのだろう、ひいばあちゃんは「びっくりして起きた。天井を見たらお月様が見えた」と親父に言ったそうだ。ネットで見ると地震は10月28日6時40分ごろ起きたのだ。

それにしても一家は無事だったのかと聞くと死者はなかったと。当時の住宅は屋根は茅葺で軽くできていたからだろう。自宅家屋はばたっと北側に倒れ、あたりを見ると小高い土地だった自宅の家の周りはどんと3メートルは下がっていた。近くの小学校は全壊。嫁に来てこんな風景を見るとは思ってもなかっただろう。


地震後、ひいばあちゃんは、ひいじいちゃんに「これはいけない。すぐ、千代保稲荷神社へお参りしてこい」と言った。それからすぐ神社まで行ったらしいが今でも車で二時間はかかるような道のりだ。それでもひいじいちゃんは朝一番で起きて出立して帰ってきたらしい。

ここの地形は不自然な地形をしているので、地震で一帯が下がったとなるとなるほど納得である。かつて土地は河川だったらしく井戸を掘ると河原の丸石がたくさん出てくる。500メートル先の建設現場で基礎工事で掘り下げたときは集落跡も見つかっている。そして水田もかつて小高かった土地へ向かって水が流れていく。今は、周り一帯水田と畑だったところに住宅が密集して立ち並んでいる。


私が育ったところはそのひいばあちゃんの家からみると小高い、以前は低かった畑に家を建てた。小さいころは知らなかったので見晴らしのいい日当たりも良いとこだと思っていた。断層ができた家の畑の一部はそこから崩れたのだろう。小さな崖になっている。土は上部は突き出ていて下部はえぐれたかのように経込んでいる。そこはいつか崩れてくるだろうと思われていたが、台風で大水があっても上を人が歩いても、それ以上崩れずにその形を保っていた。

 

地震が起きたら。

耐震化工事はしてないが家具は固定してあるし、枕元にスリッパはあるし、懐中電灯もある。水と少々の食料もあるが生き残れるかどうかは別だ。

とにかく自分の体力が一番なので疲れたときは、寝ておく。これくらいしか思いつかない。

在宅ワーク

アマゾンの在宅ワークが気になったので募集してみた。

 

で、一時試験で落ちたw

 

最初の生年月日を入力するところから虚偽の数値を入れた。

GAFAのひとつで、当然データ収集をしているんだろうなあ、どう扱うんだろうなどと思ってしまった。

そして一通り入力して不採用のメールを貰ってから思い出した。いつだったかNHKでアマゾンの採用担当者にインタビューがされていたワンシーンを思い出した。

N「こういう採用法をされているんですね、これだと最初に答えたことを忘れてしまいますから嘘がばれてしまいますねえ」

ア「そうですねえ(くすっ)応募が多いのでまず質問に答えてもらいます」

たしかこんな感じだった。

在宅ワークの応募ページで最初に出てくるのは住所名前生年月日など個人情報でこれを「送信します」で、次のページに移動する。

その後一覧ずらっと並べた短文の選択肢の質問が並ぶページで各々該当にチェックを入れ、これを送信で次のページへ。これが前半の質問。

その後、今度は選択質問であるがやや長文で具体的な例文になる。これが後半の質問。

そして最後に面接に関係ないがアンケート調査ページでおしまいであった。

で先ほどのNHKとアマゾンのやり取りはこれではないかと思ったのがこの採用一次のこのページの質問だった。

前半の質問でチェックした答えと後半の質問でチェックした答えが合致してない場合、これで落とすのだと話していたのだ。

どうして今頃思い出すんだろう。

 

前半の質問で「あなたは責任感がありますか」でチェックした項目が普通に入れ後半の質問で具体的な事例から、どの行動を最も選択するかを照会し、前後の回答が合致してなければ嘘をついているとなる。採用担当は嘘という表現を使っていたが嘘ではなく考え方や行動の矛盾をそう話したのだろう。会社の採用の方針は今の時勢の求められる人材探しだが、自分自身を採点するにもちょうどいいのでこういう機会はトライするのが楽しい。

 

質問文は日本語離れしていて本当に日本人が作った文章なのか疑問符が三つくらいつくような文章の表現だった。なんというか、元が外国語で出来ていたものを翻訳ソフトで日本語に直しただけのような文章で、違和感を持った。外資系だからだろうか。

ネットで検索すると年齢制限があり40歳未満、タイピングテスト、接客スキルなどいくつか出てくる。アマゾンの3割が返品らしいのでそれの取次などが仕事になるのだろう。

しかし具体的に考えてみたら。24時間をシフトで対応というとコンビニも24時間だ。電話やネットや自室のエアコンや照明など電気代、トイレの上下水代を考慮すると月に10000円くらい必要になる。時間にすると63円。時給1100円は1030円程度だ。家屋の家賃は3畳間利用して一日借賃を8時間割すると38円。差し引くと999円。ネットで夜勤をしないかぎり時給アップなしとか書かれていた。ということは固定での時給で、コンビニでも人が集まらない早朝6-8時にあたる7時からの時間が含まれる。この時間は自給が30円ほど高めのお店が多い。7時からがシフトに入っているのでなんとも微妙な時給だ。

 

受からなくてよかったと思ったのは質問のページがこれだけで終わってしまったからだ。障がい者で外出が大変だとか育児や介護でも仕事をしたいという応募理由などの質問項目がない。つまりこういう理由の人の応募ではないと思われた。

 

まあ合格できる力もなかった。現実は厳しいね。